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日本作物學會紀事
Construction and Utilization of Field-specific Datasets for Data-driven Large-scale Rice Cultivation
article
石川 哲也1  横田 修一2  平田 雅敏2  小川 春樹2  小笠原 慎一2  中村 隆三3  吉永 悟志1 
[1] 農研機構中央農業研究センター;有限会社横田農場;株式会社クボタ農機技術本部機械開発管理部
关键词: Cumulative solar radiation;    Data-driven production;    Datasets of post-harvest processing;    Field-specific datasets;    Large-scale rice production;    Proposal for improvement;    Ripening period;    Yield estimation.;   
DOI  :  10.1626/jcs.90.222
来源: Nihon Sakumotsu Gakkai / Crop Science Society of Japan
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【 摘 要 】

大規模稲作を展開する農業生産法人を対象に,多数の作付圃場の毎年の栽培管理や収量を「見える化」すると ともに,条件による絞り込みやランクづけ,項目間の関係の図示等を通じて問題点を摘出し,改善提案を行うことを 目的として,作付圃場を網羅する圃場別データセットを構築した.茨城県南地域の 3 法人における 2019 年の水稲作 付圃場をすべて収集対象とした.圃場名や立地ブロック,面積などの基本情報,作付品種や栽培方法などの集計キー となる情報,移植日や収穫日などの作業情報,肥培管理情報,防除情報を必須項目とし,追肥や防除については,実 態に応じて複数回設定した.実証経営体の記録方法に応じて,営農管理システム出力のインポートや手書き日誌の転 記によりデータを収集し,収量データは,各実証経営体で使用する収量コンバインおよび営農管理システムを通じて 収集した.乾燥ロット別の実調製量等を圃場別に直接収集することは困難なため,乾燥調製データセットとして独立 させ,籾摺・選別後の玄米重量および篩選・色彩選別による屑米重量を収集し,乾燥ロット番号を用いて参照する構 造とした.収集したデータセットを用いて,全圃場数 637 筆の 24 . 3%を占める横田農場のコシヒカリ 155 筆を対象に, 推定収量が低かった 33 筆の要因を解析すると,圃場の立地ブロックと密接に関連する移植順序が,推定出穂期が遅 い圃場での収穫日までの積算日射量の減少を通じて影響したと推察された.このように,網羅的データセットの活用 により,問題点の特定と改善策の提案が可能になると判断された.

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